会話優先による英語学習の3つ問題点

会話優先による英語学習の3つ問題点

会話を優先する英語学習には3つの問題点があります。今回は、この問題点の詳しい説明をしながら、合わせてリスニング優先の英会話学習が、どんなに便利で効率が良い学習方法かも解説してきます。

大人の日常会話は難易度が高すぎる

まず一つ目の問題点は、会話優先の英語学習は、リスニングに比べて高いレベルの英語能力が必要になるという事です。

「こんにちは、デイビッドさん。私は、山田と申します。私は、日本の東京から来ました」
「やあ、いらっしゃい。山田さん。日本には私も行ったことがあります。私は、寿司が大好物です」

こういった内容の会話は、よく英会話のテキストに載っていますが、実際にネイティブのアメリカ人が話している内容と比べると、語彙が貧弱で内容も単純です。実際に覚えても実践的な使い道はありませんが、我々が学習した中高生時代の英語力を使って会話しようとすると、どうしてもこの程度の内容になっていまします。

つまり会話優先で英会話学習を始める場合は、高いレベルの英語を使いこなす事ができないので、こういった低いレベルからしか始められないのです。ところが、リスニング優先の英会話学習から始める場合は、難しい単語や言い回しが出て来ても、調べればいいだけですから、ある程度自分のレベルを超えた内容でも十分対応できます。

また、全体の文脈から内容を想像する事や、意味を調べずに飛ばすという事も可能です。その中で、新しい意味や言い回しを覚えることになり、勉強の効率からいってもリスニングは優れた学習方法といえます。また、実際に使われている日常会話を理解できるようになるので、実践的にも大いに役立ちます。

ビジネス英会話の誤解

もう一つの問題点は、高いレベルの英会話学習を始めようとすると、ビジネス用英会話コースばかりで、普通に使えるレベルの高い日常会話の学習コースが無いという点です。

これは、ネイティブであっても日常会話のレベルは低く、ビジネスで使われている英会話だけが、高度な英会話だという誤った先入観によるものです。
しかし、実際にアメリカ人の話す日常会話を聞いてみると、決して私たちが中高生で習うような単純な内容ではなく、その辺を普通に歩いているおばさんのおしゃべりでさえ理解する事は困難です。

つまり、高いレベルの英語を理解しようとする場合は、テレビやラジオなどの様々なレベルの日常会話を教材にできる「リスニング優先の英語学習」しか無いのです。

受験用の英語内容では単語力が足りない

最後の問題点は、我々が習ってきた中高生レベルの英単語力では、普通の日常会話ですらおぼつかないという点です。

わたしたちはニュースに出てくる時事用語はもとより、普通に使われている単語すら満足に習っていいません。
「そんなことはない俺は猛勉強をして大学までいったんだぞ」という人がいたら、今日、友達や家族と話したたわいのない与太話を一度英語に訳してみてください。適切な単語を知らない事に愕然とするはずです。

これは、私たちの中高生時代の英語学習が、受験の為の受験に良く出る英単語を中心に組み立てられている為です。つまり、高度な日常会話の事は全く考慮されていないのです。

しかし、リスニンング優先の英語学習なら、始めにも説明したように、自分の理解できない高度な内容でも十分対応できるので、単語力の不足によるこういった問題はおきません。

まとめ

というように、会話から入る英語学習には、学習上の問題がいくつかあり、いつまでたっても満足に使える英語を習得できません。

その点、始めから高度な会話に触れながら勉強する、リスニング優先の英語学習なら、このレベルの問題は存在しませんし、教材もテレビやラジオなどに加えてネットを活用すればどこででも手に入れられます。さらに単語力も学習者のレベルに合わせて自然に身につけて行くことができます。それも、生きた本当に必要な単語力です。

そして、なにより大きいメリットは、身につけた英語力をそのまますぐに実践で活用できるという点にあります。