英語を自分のモノとしてある程度使えるようになるには、どうしても1時間以上のまとまったトレーニングが必要になります。時間が取れるならば、3、4時間くらいの勉強時間が取れるとさらに言う事ありません。
しかし、この長時間のトレーニングを定期的にこなしていくには、根性だけでは不足でさらにモチベーションを高めてくれる何かが必要になります。
昨日のコラムでも言ったように、英語を身につけるという事は、スポーツのトレーニングに近い部分があります。ある程度、高い負荷を掛け続けて集中的に学習する事が不可欠なのです。
英語での高い負荷とは、長時間の集中を伴うトレーニングを行う事です。この長時間のトレーニングにはどうしても、高い集中力が必要になりますが、社会人になってからしばらく勉強から遠ざかっていた人にはちょっと難しい事かもしれません。
そこで重要になるのが、英語の勉強自体をどうやって楽しく、また興味を持って面白く取り組むかという事です。嫌々勉強をしていたのでは、数時間という長い時間がさらに長く感じられます。どんなに根性のある人でも、その内なんやかんやと理由をつけて、勉強をやらなくなってしまうのがおちです。
逆に、勉強に面白さを見いだしている人なら、どんな怠け者でもコツコツと長時間の勉強に耐えることが可能になります。極端な例ですが、勉強が苦手でまったくいい成績がとれない人でも、自分の興味のある絵や料理、音楽には見違えるように真剣に取り組み始めるという例は、みなさんの周りにも沢山あると思います。
必要に迫られていない学習は身に付かない
そもそも勉強が面白ければ10分で学習が切り上げられるはずがありません。10分で止めたくなるのは、脳が「面白くないから早く終わろうよ」と言っているのと同じです。
たとえ面白くない状態で数時間の学習をなんとか耐えきったとしても、同じ時間を楽しく勉強している人とでは、圧倒的な学習効率の差が付いてしまうでしょう。
では、なぜ英語の勉強が面白くなく興味も持てないのでしょうか?それは、どうしても英語を身につけないと生活できないとか、仕事にならないといった大きな必要に迫られていないからです。
よく、「言語を身につけたかったらその国に行って生活するのが一番」とか、「その言語しか離せない恋人を作るのが良い」といった事を聞きますが、これも大きな必要に迫られるという意味では同じ事です。
すぐに英語の学習を止めてしまう人は、「ちょっと英語が話せたら自慢できるしかっこいいだろうなあ」といった程度の軽い動機で始めるのがせいぜいでしょう。これでは、勉強が面白くないのも無理ありません。
英語を面白くする秘訣は「好奇心」
では、大きな必要性に迫られていない人には英語の習得は無理なのでしょうか?いいえ、そんな事はありません。
こんな時に効果を発揮するのが「好奇心」です。しかし、ただ漠然とした好奇心では不足で、より具体的な好奇心が必要になります。
例えば、旅行に行きたいから英語を身につけたいというのでは漠然としすぎています。旅行なら、ニューヨークで自分にピッタリなスーツを事細かに注文を付けてオーダーしてみたいとか、自分の好きな美術館に行ってしっかりと説明を聞いたり、突っ込んだ質問をしてみたいといったより具体的なプランが必要です。
みなさんも何か自分の好きな分野があるはずです。そこから発想を広げて、具体的なプランを思い描いてみましょう。その時、ちょっとでもワクワクとした感じが味わえるなら、もうすでに半分以上は英語をマスターしたと言っても言い過ぎではありません。