英語のリスニングを練習しようとする場合、普通は静かで集中出来る場所を選びます。
しかしそんな静かで環境の整った場所で練習しているだけでは、実際の様々な場所で英語を正確に聞き取る力はつきません。
今回は、実際の様々な状況の中でも使える、しっかりとしたリスニング力をつける方法をご紹介します。
環境の整えられた英会話学校
よくある有名な英会話学校に入学した場合を考えてみると、大抵は防音のしっかりしたビルの一室に教室が備えられており、周りの喧騒で勉強がやりにくいといった事はありません。
こういった英会話学校に入るためには、びっくりするくらい高額な入学金と授業料が必要となりますが、その分、学習環境はしっかりと整えられています。
英会話学校は、ある程度自宅で文法や語彙力、リスニング力やリーディング能力のついた人には有効な学習方法ですが、それでも学費が高すぎて内容と見合っているとは思えません。
また、こういった静かな環境は初級者レベルの人には大切ですが、実際に使えるリスニング能力を付けようとしている人にとっては、効率の良い学習環境とは言えません。
TOEICの会場は静か?
例えば、実際のTOEICの試験会場を考えてみてください。こういった会場は、大学などの施設を借りて行われるため、空調設備などが整っていない事も多いのですが、そのため、暑い日は窓を大きく開けてテストが行われます。この場合、周りの教室でも同じテストが行われていますので、テストのための音声が聞こえて来る事もあります。
また、窓が閉められる季節であっても、周りに車が走っていたり、工事が行われていたりする事は十分考えられます。こんな時に、普段から静かで快適な場所でばかりリスニング練習をしていた人は、煩い環境に対応できずに聞き取りができなかったり、集中が途切れてしまうかもしれません。
実際の英会話は喧騒の中でも行われる
「いやー僕はテストを受けるためじゃなくて、実際に使える英語力をつけたいだけだから」という人もよく考えてみてください。
実際の英会話は、レストラン、駅、空港、ホテルのロビー、商店など煩い喧騒の中で行われることがほとんどです。それなのに、静かで環境の整った場所でだけ練習をしていたのでは、いざとなった時にそのリスニング力では全く使い物になりません。
ある程度基礎的なリスニング能力がついて来た中級レベルの人は、次の段階へのステップアップとして、少しづつ煩い環境でリスニング練習をする事が必要になってきます。
煩い場所でもしっかりと聞き取れる能力をつける
と言っても、英会話の講師をわざわざ雇って喫茶店やフードコートで練習するのは、コストが高く現実的ではありません。
しかし、そんな時に便利なツールがあります。それはパソコンやスマートフォンです。
喫茶店やフードコートにパソコンやスマートフォンを持ち出し、英語によるドラマやニュースを視聴すれば、煩い環境でもしっかりと英語を聞き取るための高いリスニング力をつける事ができます。しかもコストは食事のためのお金だけです。フードコートならそれも掛かりません。
ただ、煩い環境での「リスニング能力」はこれでしっかりと練習できますが、煩い環境でもしっかりと相手に自分の言葉を伝えるという「スピーキング能力」はつきません。
その場合は、少しお金が掛かりますが、パソコンやスマートフォンを使って行う「オンライン英会話」というサービスがオススメです。このサービスはパソコンのテレビ電話の機能を使って、外国にいる講師と直接英会話ができるというサービスです。この場合、マナーとして相手の講師の方に、事前に「騒がしい場所から英会話の練習を行いたい」ということは伝えておいた方がいいでしょう。